札幌学院大学様
Extreme Fabric Connect でネットワークを統合 人的な設定ミスの影響を最小化し、安定運用を実現
Industry: Higher Education
Region:
Japan
Solutions: Network Fabrics, Wireless Access
札幌学院大学様
Industry: Higher Education
Region:
Japan
Solutions: Network Fabrics, Wireless Access
北海道江別市に本部を置く私立大学の札幌学院大学は、2021 年 4 月に開設した新札幌キャンパスでExtreme Networks 製品を用いたネットワークを構築し、その実績などから既存の江別キャンパスにも 2024 年のネットワーク更改で同じくExtreme Networks を採用しました。IEEE 802.1aq SPB(Shortest Path Bridging)プロトコルに基づくLAN 仮想化ソリューション「Extreme Fabric Connect」により、ネットワークの運用性や安定性が大幅に改善しました。
札幌学院大学は、1946 年創立の札幌文科専門学院をルーツとする文系の総合大学です。2025年現在、江別キャンパスと新札幌キャンパスがあり、経済経営学部、人文学部、法学部、心理学部の 4 学部 7 学科が設置されています。2021 年 4 月に開設された新札幌キャンパスは開かれた大学として、地域住民など大学関係者以外でも利用できる施設や設備が用意され、無線 LAN も提供されています。
「この無線 LAN は Wireless Broadband Alliance(WBA)が推進する OpenRoaming を基盤としPasspoint 対応のアクセスポイント(AP)を用いています。」と札幌学院大学 情報処理課の原田寛之氏は語ります。「検討した当時、Passpoint 対応の AP 製品は多くありませんでした。そうした中で展示会にてExtreme Networks の製品を知り、Extreme Fabric Connect について説明を受け、新札幌キャンパスの有線ネットワーク運用に有効ではないかと思い始めました。」(原田氏)
原田氏が Extreme Networks に着目した背景には、同学が抱える業務環境も関係しています。情報処理課は江別キャンパスにあり、新札幌キャンパスのネットワーク運用は基本的にリモートで行います。現地作業のために移動すると車で約 15 分かかります。「ミスは誰にでもあり得ることです。そのため、『やらかしても止まらない』ことが本学のネットワークにおいて重要な要件でした。」と原田氏は語ります。
その後、札幌学院大学では新札幌キャンパスでの Extreme Fabric Connect の全面的な採用が決定しました。同ソリューションの優位性について、原田氏は以下のように説明しています。
「学内では業務・用途ごとの VLAN を構成していますが、部署の移転などで設定変更が必要となることがあります。このような場合、既存技術ではコアからエッジまで複数のスイッチで設定を変更しなければならないため、入力するコマンドを少し間違えただけでネットワークにつながらなくなってしまうこともあります。しかし、Extreme Fabric Connect では多くの場合、エッジスイッチだけの設定変更で済みます。」
変更箇所がエッジスイッチのみで済む場合は、コマンドを間違えたとしても上流側との接続が途切れる可能性も大幅に低減されます。工数削減に加え、人為的ミスに伴うリスクも最小化されます。
「マルチパスルーティングが可能で、耐障害性の向上や帯域の効率的な活用も期待できます。似た技術として EVPN-VXLAN(Ethernet VPN - Virtual Extensible LAN)もありますが、手動での設定が複雑になりがちです。Extreme Fabric Connect は IEEE802.1aq という標準に基づきますが、ほぼ Extreme Networks が 1 社で推進する技術です。学内ネットワークには、シンプルで安定した単一ベンダーの Extreme Fabric Connect が適していると判断しました。」(原田氏)
新札幌キャンパスのネットワークは優れた安定性を発揮し、これまで、生じたトラブルはわずかだと原田氏は言います。
「運用面でも、設定変更はエッジスイッチの変更のみで自動的に最適な経路と冗長性が確保されます。不備があっても違う経路を利用して通信が維持され、ネットワーク全体にはほとんど影響を及ぼしません。」
新札幌キャンパスの実績、運用負荷低減の効果や価格などを総合的に評価した結果、江別キャンパスにおいても、2024 年夏から順次ネットワーク更改が進行中で Extreme Fabric Connect をほぼ全面的に採用しています。
これにより、札幌学院大学のネットワークのほぼ全体が SPB 網として統合されました。一方で、その結果として全体の VLAN 数が 255 を超えてしまい、コアスイッチにて冗長化のための VRRP(Virtual Router Redundancy Protocol)を構成できなくなりましたが、この問題を解消したのも Extreme Fabric Connect です。
「『IP Shortcut』というユニークな機能を使いました。これはL3ルーティングを SPB 網内で効率的に行うための仕組みで、IP ルート情報をコアスイッチで持つ必要がありません。それにより、研究室固有の VLANはコアスイッチでなくこの IP Shortcut を用いてエッジスイッチ側でルーティングさせることで、コアスイッチの VLAN 数を 255 個未満に抑え、VRRP 構成もできるようになります。」(原田氏)
キャンパスネットワークの大半を Extreme Fabric Connect に統合したことで、札幌学院大学はネットワークの運用効率化を果たしました。もっとも、まだ課題があると原田氏は言います。それは将来を担う人材の確保です。こうした課題を解決するために、原田氏は Extreme Networks のカンファレンスにも参加するなど情報収集を続け、現在ではネットワークとセキュリティの管理を統合し、AI による自動化で簡潔な運用を目指すオールインワンのネットワーキング統合プラットフォーム「Extreme Platform ONE」への期待を示しています。
「運用性の大幅な向上、強力な AI 機能による恩恵など、ExtremeNetworks が示す方向性に期待しています。本学と同じように人材に課題を抱える大学や企業は少なくないはずですので、ぜひそうしたビジョンを具現化するソリューションを実現してもらいたいと思います。」(原田氏)